ウェブ制作には、さまざまな作業が含まれます。デザインの構築、コーディング、コンテンツ作成など、それぞれのステップで多くのスキルが求められます。
これらの作業を効率よく進めるためには、適切なツールを使用することが非常に重要です。
便利なオンラインツールを活用することで、作業効率を大幅に向上させ、高品質なウェブサイトを短時間で制作することが可能になります。
この記事では、10年以上ウェブ制作をしているプロのウェブデザイナーが実際に使用しているおすすめのオンラインツールを、いくつかのカテゴリーに分けて紹介します。
デザインの確認に役立つダミー画像生成ツールから、コーディングをサポートするツールまで、幅広く取り上げます。
それぞれのツールの特徴や活用方法を詳しく解説しますので、初心者の方から経験豊富な方まで参考にしていただける内容となっています。
それでは、各カテゴリごとに具体的なツールを見ていきましょう。
ダミー画像生成ツール
ダミー画像生成ツールとは、ウェブデザインやアプリ開発のプロトタイプ作成時に、実際の画像の代わりに一時的に使用する画像を自動で生成するためのツールです。ウェブ制作現場で使っていない人はいないと言っても過言ではないほど、これらのツールはデザインのレイアウトや構成を視覚的に確認する際に非常に便利です。
たとえば、開発初期段階では、実際のコンテンツがまだ揃っていない場合があります。このような状況でも、ダミー画像生成ツールを使用することで、仮の画像を配置し、デザイン全体のバランスや視覚的な印象をチェックすることができます。
デザイナーや開発者は、実際のコンテンツが揃う前に、仮のデザインを迅速に確認し、必要な調整を行うことができます。また、クライアントやチームメンバーとのコミュニケーションにおいても、視覚的にわかりやすいプレゼンテーションを行うために、ダミー画像は非常に役立ちます。
placehold.jp
ウェブデザインやアプリ開発のプロトタイプ作成に欠かせないのが、ダミー画像生成ツールです。中でも placehold.jp は特に便利で、日本語対応のダミー画像生成サービスとしてウェブ制作現場で重宝されています。
僕自身、駆け出しの頃からお世話になっているツールです。
placehold.jp は、簡単な操作で画像のサイズや色、テキストを指定するだけで瞬時にダミー画像を生成できます。さらに、テキストのフォントやサイズ、色などのカスタマイズも可能で、プロトタイプのデザインに合わせた画像を作成できます。
URLにパラメータを追加するだけで画像生成が可能なため、作業効率も格段に向上します
Lorem Picsum
Lorem Picsum は、ウェブデザインやアプリ開発において、高品質なランダム画像を簡単に生成できるオンラインサービスです。
豊富な画像ライブラリを持ち、様々なテーマやカテゴリの高解像度画像が多数揃っており、操作も簡単で、画像のサイズやカテゴリを指定するだけで瞬時にランダムな画像を生成できます。
さらに、URLにパラメータを追加するだけで画像を取得できます。
例えば
https://picsum.photos/200/300
と入力するだけで200×300ピクセルの画像が生成されます。
グレースケールやブラー効果などのフィルターを適用することで、デザインに合わせた画像のカスタマイズも可能です。
Lorem Picsum は、プロジェクトの進行をスムーズにし、デザインの質を向上させるための強力なツールです。
ダミーテキスト生成ツール
ウェブ制作やデザインのプロジェクトでは、実際のコンテンツが揃う前にレイアウトを確認したいことがよくあります。
そんなときに役立つのがダミーテキスト生成ツールです。
これらのツールを使用することで、見栄えやフォーマットを調整するための仮のテキストを簡単に作成できます。
ダミーテキストジェネレータ [Web制作小物ツール]
[ダミーテキストジェネレータ]は、簡単に日本語のダミーテキストを生成できるオンラインツールです。
ウェブ制作やデザインの現場で、日本語特有の文字幅や改行の見え方を確認したい場合に非常に役立ちます。
ラテン語ベースのLorem Ipsumと異なり、意味のない日本語の文章を生成するため、日本語サイトのデザインチェックに最適です。
また、[ダミーテキストジェネレータ]は、
「この文章はダミーです。文字の大きさ、量、字間、行間等を確認するために入れています。」という文章なので、クライアントワークにも使いやすいです。
すぐに使えるダミーテキスト
[すぐに使えるダミーテキスト]は、ウェブ制作やデザインの際に、日本語のダミーテキストを簡単に生成できるオンラインツールです。
パラグラフごとの文の数、全角スペースの有無、パラグラフ間の空行、アルファベットや記号の変換、数字の変換など、柔軟な設定が可能です。
また、
- 夏目漱石「私の個人主義」
- 宮沢賢治「セロ弾きのゴーシュ」
- 「Wikipediaのガイドライン」
- 「自分で指定」
上記などを選択でき、テキストのみやHTMLタグ付き改行(<br>)のダミーテキストを即座に生成してコピーして利用できます。
配色ツール
ウェブ制作において、魅力的で調和の取れた配色は、訪問者の印象を左右する重要な要素です。
適切な配色を選ぶことで、ウェブサイトの視覚的な魅力が増し、ユーザーエクスペリエンスが向上します。しかし、効果的な配色を選ぶのは容易ではありません。
ここで役立つのが「配色ツール」です。
配色ツールを活用すれば、簡単にプロフェッショナルなカラーパレットを生成でき、デザイン作業がスムーズに進みます。
特に、デザイナーやウェブ開発者にとって、手軽に美しい配色を見つけ出し、プロジェクトに適用することが可能となります。
自分にぴったりの配色ツールを見つけてください。
Adobe Color
Adobe Colorは、Adobeが提供するプロフェッショナル向けのカラーツールで、デザイナーやクリエイターがカラーパレットを簡単に作成し、共有できる強力なツールセットを提供します。
カラーホイールを使用して色の調和を視覚的に確認しながらパレットを作成でき、補色、類似色、トライアド、テトラードなど、さまざまな調和理論に基づいたパレットを生成することが可能です。
また、他のユーザーが作成したカラーテーマを閲覧、評価、保存、カスタマイズでき、Adobe Creative Cloudとの統合により、PhotoshopやIllustratorなどのAdobe製品とシームレスに連携できます。
使い方も簡単で、カラーホイールで基本となる色を選択し、調和理論を適用してパレットを生成、微調整を行った後、Adobe Creative Cloudライブラリに保存して他のAdobeアプリケーションで使用するだけです。
これにより、配色が苦手な人でもプロフェッショナルな配色を実現し、ウェブ制作やグラフィックデザインの質を高めることができます。
Paletton
Palettonは、カラーホイールベースの配色ツールで、使いやすいインターフェースが特徴です。基本色を選択すると、補色、類似色、トライアドなどの配色パターンを瞬時に生成します。
また、パレットの微調整も簡単に行え、結果をリアルタイムで確認できます。
和色大辞典
「和色大辞典」は、日本の伝統的な色を紹介するオンラインツールです。
このツールでは、日本の伝統色の名前やRGB値、カラーコード(16進コード)を簡単に調べることができ、各色の歴史的背景や意味も記載されています。
視覚的に美しい色見本とともに、伝統色の詳細情報を提供してくれるため、日本文化に基づいた配色を行う際に非常に役立ちます。
また、日本の伝統色465色の色名とカラーコードが一覧で確認できるWEB色見本でもあります。
CSSツール
Flex layout Generator
Flex Layout Generatorは、CSSのFlexboxレイアウトを直感的にデザインできる強力なツールです。このツールを使うことで、初心者からプロまで誰でも簡単にFlexboxレイアウトを構築できます。主な機能として、以下のような特徴があります。
- フレックス方向の設定: 子要素の配置方向を指定できます(横方向、縦方向)。
- 折り返し設定: 子要素が親要素に収まらない場合の折り返しを設定可能です。
- 整列と配置: メイン軸と交差軸に対する要素の配置を自由に設定できます。これにより、子要素の配置を均等にしたり、中央に寄せたりすることができます。
- 要素の順序変更: ドラッグ&ドロップで子要素の表示順序を簡単に変更できます。
- スペースの均等割り: 余白やスペースを均等に分配する設定ができます。
これらの設定はすべてリアルタイムでプレビューされ、生成されたCSSコードをそのままコピーしてプロジェクトに使用することができます。時間を節約しながら、複雑なレイアウトを簡単に実現できるため、多くのウェブデザイナーにとって非常に便利なツールとなっています。
OneClickCSS
OneClickCSSは、HTMLコードをCSSセレクターやクラス名に変換する際の手間を大幅に軽減する画期的なツールです。
手動で行うと時間がかかり、エラーも発生しやすいこの作業を自動化することで、開発者はより効率的に作業を進められます。具体的には、HTMLコードをツールに入力するだけで、最適なCSSセレクターとクラス名が自動的に生成されます。
この機能により、開発者は手作業でコードを変換する必要がなくなり、短時間で正確なスタイル設定が可能になります。
さらに、OneClickCSSはブラウザ上で動作するため、追加のソフトウェアをインストールする必要がありません。
これにより、どこからでも簡単にアクセスして使用できる利便性があります。ツールの使い方は非常にシンプルで、HTMLコードを入力し、変換ボタンをクリックするだけです。生成されたCSSコードはコピーしてプロジェクトに貼り付けるだけで使用できます。
このように、OneClickCSSを利用することで、コーディング作業がスムーズかつ効率的になります。
特に大規模なプロジェクトや頻繁に更新が必要なウェブサイトでは、このツールの利便性が大いに役立つでしょう。
今後のウェブデザインや開発作業を効率化し、より良い結果を得るために、ぜひOneClickCSSを活用してみてください。
CONVERT CSS TO SASS / SCSS
CONVERT CSS TO SASS / SCSSは、CSSコードをSASSまたはSCSS形式に変換するためのオンラインツールです。シンプルで使いやすいインターフェースを持ち、CSSコードを入力するだけで、ボタン一つで即座にSASSまたはSCSSコードが生成されます。
このツールは、手動での変換作業を省き、効率的なスタイル管理を可能にします。
特に、ネストや変数など、SASSの高度な機能を活用したい開発者にとって非常に便利です。
まとめ
今回は、ウェブ制作のプロが選ぶおすすめオンラインツールを紹介しました。
ダミー画像生成ツール、ダミーテキスト生成ツール、配色ツール、CSSツールと、それぞれの分野で役立つツールをリストアップし、その特徴や利便性について詳しく解説しました。
これらのツールを活用することで、ウェブ制作がより効率的かつ効果的になることは間違いありません。
僕自身、10年以上にわたりウェブ制作に携わってきましたが、これらのツールは非常に有用です。
この記事で紹介したツールは随時更新し、新たに便利なツールを追加していく予定です。今後もチェックして、最新のオンラインツールを活用してください。